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快眠・寝落ち

快眠・寝落ち

CONTENTS

[知識] 眠りのツボを押さえよう
[知識] 眠れない原因の「核」
[知識] 眠りのための究極の極意
[知識] あらゆる関心を断ち切る
[知識] 退屈な刺激に意識を向ける
[実践] 効果的な快眠瞑想の準備
[実践] 心を委ねる快眠瞑想

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眠りのツボを押さえよう

スマートフォンにタブレット、数珠繋ぎで終わらない動画巡回、映画の見放題など、眠れない原因がオンパレードな現代。

確かにそれらは眠れない一因となっているのは確かですし、お風呂に入るタイミングや枕の買い替えなども、入眠をよくする要素であることは間違いありません。

でも、本当に眠れない原因の「核」や、寝落ちのための「エッセンス」を押さえておかないと、いくら対策をしたとしても本質的な改善には結びつかず、心も生活リズムも乱れて悪循環に陥りかねません。

私たちはなぜ眠れなくなるのか、どうすればすんなりと眠れるようになるのか。
「ととのい時間」独自の考え方で徹底解説していきます。

[関連ページ] 快眠・寝落ちの医学

眠りのツボを押さえよう

 

眠れない原因の「核」

私たちが眠れなくなるのは、精神的、身体的、環境的な様々な要因が関わっていますが、どの要素も最終的に「脳の興奮」を引き起こし、これが眠れない「核」となって不眠をひき起こします。

もう少し厳密に、そして平たくいえば「脳が何かを気にしている」から、私たちは眠れなくなるのです。

眠れない原因を一つひとつ潰していくのも効果的ではありますが、眠れない原因が、最終的に「脳が何かを気にしている」ことに集約されるのであれば、「脳が何も気にしていない」状態にさえ導くことができれば、どんな原因であったとしても眠りやすくなるという考え方が見えてきます。

眠れない原因の「核」

 

眠りのための究極の極意

「なぜ眠れなくなるのか」という核が分かると、「どうすれば眠れるのか」という、眠りのための究極の極意が見えてきます。

あらゆる関心を断ち切ること
退屈な刺激に意識を向けること

表現は変わっていますが「ととのいの極意」とまったく同じ、自然な寝落ちや快適な睡眠のためには、心身共にととのっていることが大切なのです。

ここは快眠・寝落ち瞑想にとって最も大切なポイントなので、詳しく見ていくことにしましょう。

 

あらゆる関心を断ち切る

自然な寝落ちと快眠のためには、「温かいお風呂にゆっくり浸かって緊張をほぐし、刺激の強いものは避けて脳をリラックスさせていくことが大切」なんて思われがちですが、脳が頑固に何かを気にしている時には、そういった穏やかな方法だけでは眠れない事が多々あります。

意外かも知れませんが「ととのいエッセンス①「覚醒」」で紹介しているように、脳をリラックスさせる前に強い刺激を与えることによって、脳の関心を様々な何かから断ち切ることが超重要になるのです。

私たちの脳は、理性的/論理的に働いているように見えて、実はとても原始的に「その瞬間、最も関心の高いものに引き寄せられる」という性質で動いています。

ですから、日中に起きた嫌な出来事や翌日の会議のこと、そして何よりも「今日も眠れないかも知れない」という不安よりも、その瞬間に脳が関心を示す強い刺激を作ることで、簡単に脳がリセットできるのです。

ただし、あまりドキドキしたり、ムラムラしたりするような刺激を寝る前に与えてしまうと、そちらへの関心が取れなくなるので御法度。

そういった観点から、眠る前にベストな強い刺激は「少し長めの筋収縮」になります。

具体的な行い方は後で紹介しますが、特に凝っている部分、疲れている部分の「少し長めの筋収縮」によって、眠りを妨げる過剰な疲れが解消され、逆に程よい疲れが引き起こされ、眠りのためのベストな準備が整うことになります。

あらゆる関心を断ち切る

 

退屈な刺激に意識を向ける

少し強めの刺激で「様々な対象への脳の関心」を断ち切ったら、その後に退屈な刺激に意識を向けて鎮静し、自然な形で眠りへといざなうことが重要になります。

例えば「少し長めの筋収縮」で、脳と筋肉に緊張状態を作ったら、その都度その緊張がひいていくまで、ゆったりと呼吸をしながら繊細な感覚に心を寄せて、完全に鎮まったらまた筋収縮、そして完全に鎮まるまで繊細な変化を見守ることを反復します。

このことで「ととのいのエッセンス①②」である「覚醒」と「放棄」を繰り返し、断ち切りと退屈の反復で自然な眠りが起きてきます。

また、こういったことを何度か繰り返した後、最後の最後にはくつろぎ姿勢になって、呼吸や身体の感覚など、様々な「退屈な刺激」に心を寄せ続けることで、自然な寝落ち、深い眠りが可能になってきます。

 

効果的な快眠瞑想の準備

理論が分かったところで、実際に何をすれば快眠できるのか、まずは快眠瞑想のための準備について解説していきます。

上で触れたように、快眠瞑想の準備として大切なのは、あらゆる関心を断ち切るために、疲れている部分に対して少し長めの筋収縮を行うことなのですが、具体的な動きとして次のようなものがお勧めです。

●ふくらはぎをほぐす
壁に手を当ててつま先立ちになり、一方の足を持ち上げる。

●太ももをほぐす
両足を肩幅程度に開いて立ち、膝を曲げて中腰になる。

●お尻をほぐす
横向きに寝転び、上の方の脚を伸ばしたまま持ち上げる。

●背中をほぐす
うつ伏せに寝転び、全身を伸ばしながらお腹以外を持ち上げる。

●肩凝りをほぐす
両手を組んで頭上に上げ、手の平を上に返して肘を伸ばす。

●肩甲骨をほぐす
両手を背後で組んで肩甲骨を寄せ、真下に向けて腕を伸ばす。

それぞれの姿勢で筋肉を十分に収縮させて深呼吸しましょう。
個人差が大きいですが、10秒から1分ほど待っていると、少しずつキツくなってきて、眠気が吹き飛んでいきます。

キツさで頭が冴え渡る感じをつかんでから、ゆっくりとポーズを解き、楽な姿勢でのんびりと呼吸を行い、脳の興奮が完全におさまるまで、身体の内側で起きている感覚の変化を見守ります。

血液が巡る感覚、呼吸が少しずつ落ち着いてくる感覚、筋肉の緊張が解けていく感覚、心が静寂を取り戻していく感覚など、心静かに感じておき、完全に脳が鎮まってから、次のポーズを行うようにしましょう。

脳が興奮し過ぎてしまわないように、必ず1ポーズごとに休憩し、連続してポーズを行わないように心がけましょう。

 

心を委ねる快眠瞑想

丁寧に快眠の準備を行っていると、それだけで脳が眠る体制に入っていますが、緊張の強い方のために、ポーズ後に行う快眠のための瞑想法についてご紹介します。

●緊張が強い方向けの瞑想
緊張が強く、寝つきが強烈に悪い方は、準備が終わってすぐベッドに寝ころぶのは我慢して、ベッドサイドに腰をかけて坐り姿勢で瞑想を行いましょう。

足は楽にしていいので、「瞑想姿勢の整え方」を参考にして背骨の状態を整え、軽く目を閉じて深呼吸を何度か繰り返します。

あとは退屈な感覚、例えば呼吸のリズムで胸やお腹が膨らんだり、萎んだりする感覚や、わずかに残っているポーズの余韻が、時間の経過と共にゆっくりと鎮静していく感覚などに、のんびりと心を寄せておきましょう。

早く眠くなろうとか、集中しようとかは不要で、「眠る代わりに瞑想で脳と体の疲れを取る」くらいの気持ちで、のんびりと退屈な刺激を味わっておきましょう。

不本意ながら2回舟を漕いだら、その時は次のステップに移行してOKです。

●中程度の緊張の方向けの瞑想
快眠の準備や上の瞑想で、舟を漕ぐくらいに眠くなっていたら、ベッドに横になって快眠瞑想を行いましょう。

仰向けでも、横向きでも、好きな姿勢で寝転んだら、首や肩が緊張しないように姿勢を微調整します。

ここでも、呼吸や身体の感覚などの退屈な感覚に意識を向ける瞑想は有効ですが、身体の感覚を順に感じていくボディスキャン瞑想が特にお勧めです。

例えば、頭の先から首 → 右肩から右の手先 → 左肩から左の手先 → 肩甲骨からお尻 → 鎖骨から下腹 → 肺から腸 → 右脚の付け根から足先 → 左脚の付け根から足先など、上から下に順に感じていくと、どんどん脳が鎮静し、退屈のピークでたまらず眠りが起きます。

自分で意識していくのが苦手な方は、ボディスキャン瞑想のルーツである「ヨガニドラ」の誘導音声を、YouTubeなどで見つけて流しておくのもお勧めです。

 

文責/監修:綿本彰(わたもとあきら)

日本ヨーガ瞑想協会会長。一般社団法人ワークフルネス理事。
睡眠ソムリエ。瞑想/睡眠系YouTuber。

世界各国でヨガ/瞑想/マインドフルネスを指導し、長きに渡り日本におけるヨガ/瞑想をリード。
瞑想指導の一環として、不眠を研究し始めた20代にひどい不眠となり、その後ひたすら自分を実験台にして睡眠研究を深める。
独自に開発した睡眠メソッドなど、YouTubeでは睡眠系シリーズで累計300万回再生を突破。

現在では、アプリなどで睡眠系の音声提供やコンサルティングなどを積極的に行っている。
50冊以上の著書は、累計100万部を超える。

綿本彰オフィシャルHP:https://watamoto.jp/

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