本文の開始

ととのい時間 > 自然と瞑想

自然と瞑想

ネイチャーマインドフルネスイメージ画像1

CONTENTS

[知識] 自然でととのう
[知識] ネイチャーマインドフルネスとは
[知識] 自然でととのうための基本
[場面] 森でととのう
[場面] 海でととのう
[場面] 山でととのう
[場面] 畑でととのう
[実践] 呼吸を解放する
[実践] 音のマインドフルネス
[実践] 香りのマインドフルネス
[実践] 触るマインドフルネス
[実践] 歩くマインドフルネス
[実践] 自然の中で瞑想する

[関連ページ] 自然欠乏症候群について

 

自然でととのう

海、山、森など、自然の中に身を投じ、自然をただ感じているだけで、心も身体のスッキリととのう体験をしたことはありませんか?

医学の父とも称される、古代ギリシアのヒポクラテスは「人は自然から遠ざかるほど、病に近づく」という言葉を残しているように、現代人は自然から離れ、人工物とのみ接する機会が増え、多かれ少なかれ「自然欠乏症候群」に陥っていると言われています。

落ち付きや集中力がなくなり、忍耐力やコミュニケーション力が低下して「病気ではないけれど具合が悪い」という状態に陥るというのです。

こういった状態から抜け出し、スッキリと「ととのい」の状態を取り戻すために、自然と触れ合うことがとても重要な役割を果たすことが、近年の研究から明らかになってきています。

[関連ページ] 自然欠乏症候群について

自然と瞑想イメージ画像2

 

ネイチャーマインドフルネスとは

医学の父であるヒポクラテスは「人はありのままの自然体で、自然の中で生活すれば、120歳まで生きられる」という言葉も残しています。

自然の中で、自然の「自然さ」に触れることで、心や身体に蓄積した「不自然」をリセットし、「自然さ」を取り戻すことが「ととのい」にとってとても大切だということです。

そして、その作用を劇的に助けるのが自然の中で行うマインドフルネス、つまり「ネイチャーマインドフルネス」です。

マインドフルネスとは【専用ページ】でも触れているように、「今この瞬間をありのまま感じること」です。

つまり、自然の中でマインドフルネスを行うことで、サウナの熱風に対して無防備でいるように、より早く深く自然に対して自然体でいることができ、自然の恩恵を受け取りやすくなり、そのことで自分の中にある自然さを取り戻しやすくなります。

自然と瞑想イメージ画像2

 

自然でととのうための基本

山であれ、海であれ、自然の中でととのうネイチャーマインドフルネスを実践するために、次の3つのポイントを押さえておくことが大切です。

①呼吸を解放する
閉ざされた五感や心を解放するために、澄み切った空気や素敵な香りを味わったり、広がりや開放感と共に呼吸法をしたりすることで、自然の中で思い切り呼吸を解放していきましょう。

②五感をひらく
普段の生活の中で人工物に対して偏った五感に集中し、騒音や慌ただしさの中で五感を塞ぎがちな私たち。自然の豊かな環境の中で、一つひとつの感覚に心を澄まし、ただ感じることを通して五感をひらいていきましょう。

③視野を広げる
個々の感覚を味わいながらも、最終的には五感を総動員して目の前の自然の「全体」を感じることで、凝り固まった考えや狭い視野を抜け出し、大らかな心を育んでいきましょう。

 

森でととのう

休日に「森に出かけよう!」と思い立つ方は、海や山ほど多くないかも知れませんが、実は森は「ととのい要素」がいっぱいに詰まった「ととのい宝庫」です。

木が放つ芳香成分フィトンチッドによるストレス軽減効果、その香りによって呼吸が深まったり、マイナスイオンを浴びることで得られる自律神経が安定する効果、風に揺れる木々の1/fの揺らぎや、緑の色彩による精神安定効果など、自然界の中で最もその「セラピー効果」が立証されているフィールドでもあります。

また、小川や湖、丘、山など、他の要素を含んでいることも多く、そんなフィールドでマインドフルネスをすると、心は無限にととのい放題。
そんな「森のととのい」について詳しく知りたい方は、ぜひ下のページをご覧ください。

「森林療法」でのととのい方
「森ヨガ」でのととのい方

森でととのう

 

海でととのう

海水浴やサーフィンなど「海のととのい」の恩恵を受けている方は多くいらっしゃることでしょう。

波音の1/fの揺らぎは最高の精神安定をもたらし、日光浴でセロトニンを増やすことで、不眠にも効果があると言われています。 また、海や空の青さは鎮静効果があり、泳いだりサーフィンしたりすれば、心身共に思い切りリセットすることができます。

波音に耳を澄ましたり、揺らぎを眺めたり、太陽の陽射しを皮膚に感じたり、マインドフルネスによる効果もはかり知れません。
そんな「海のととのい」についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ下のページをご覧ください。

「サップヨガ」でのととのい方

海でととのう

 

山でととのう

登山やトレッキングにハイキングなど、昔から「ととのいの場」として人気が高い山。

山には渓流や森があることも多く、それらのととのい効果も兼ねていますが、何よりも山歩きによる運動効果と、目的地にたどり着いた時の達成感、爽快感は、大きくストレスを解消し、精神を安定させる効果があります。 また、山からの眺めは閉塞感を一瞬で解消し、大きな視野で物事を捉えることがたやすくなります。

そんな山では、足の裏やパンプしていく脚の筋肉にマインドフルネスしたり、無心に歩くことだけに専念していると、まさに神サウナで熱風を浴びているときのように、まっさらな心の状態へとリセットされていくこと間違いありません。

山でととのう

 

畑でととのう

畑を自然のくくりに入れてしまうことは、少々無理があるかも知れませんが、実際に畑作業を経験すると、とてつもない自然との融合を経験することになります。

枝や葉の状態を見てまわったり、土に触れたり香りを嗅いだり、土の中や飛び交う虫と共存したり、自然の中を散歩してまわる以上に、より「自然と共に生きている」という実感を得やすいからです。

自分の思い通りに農作物を育てようとする意識が強いと、都会で過ごすのとあまり変わらない感覚に留まってしまうかも知れませんが、元気な作物を育てたいからこそ、愛情をもってありのままを感じることに重きを置くと、目的意識が相まって、より真剣に土や風や作物など自然との深い調和を感じることができ、心が洗われて深くととのってきます。

また、一心不乱に農作業に専念し、汗だくになった直後に水シャワーを浴びてからごろ寝すると、サウナ式のととのいもプラスされ、深い深いととのいを感じることができます。

畑でととのうマインドフルネスファーミング

畑でととのう

 

呼吸を解放する

森で海で山で、自然の中で呼吸を解放するのはとても簡単です。
その場の景色を眺めながら、新鮮な空気やその場の香りを味わうだけ。

普段以上に自然に呼吸が深く、柔らかく行えることでしょうし、吸う息には新鮮な酸素やフィトンチッド、マイナスイオンなど、様々な身体によい物質もたくさん含まれていることでしょう。

呼吸が解放されると、心までもが解放されて、狭くなっていた視野も広がり、大きな心で様々なものを捉えることができるようになります。

そんな解放感は、鼻の奥を通り抜けていく空気の温度や香りなどを、いつも以上に繊細に感じてみたり、思い切り伸びをして吸い込み、吐きながら腕を下ろしたりなど、全身で呼吸を行うことによって、さらに倍増していきます。

自然の中で呼吸を解放する。
ぜひ意識してみてくださいね。

 

音のマインドフルネス

自然の中には、心を整える音に満ち溢れています。

水が流れていく音、そよ風が草花を揺らす音、鳥や虫たちの声。
私たちのDNAに刻み込まれた自然の音やリズムは、それらを聴いているだけで心が落ち着き、そして自然な活力を取り戻す働きを持っています。

そんな自然の音に耳を傾けるために、自然の中の安全な場所でふと立ち止まり、軽く目を閉じてのんびりと呼吸を繰り返しながら、音に耳を傾ける時間をとってみましょう。

遠くの音、近くの音など、様々な方面に耳を傾けてみたり、自分が景色の一部になったつもりで、自分を通り過ぎていく音すべてに心を澄ましてみたり、1~5分程度、自然界の音の世界を味わってみます。

そしてゆっくりと目を開いていくと、もう一段階、新鮮な気持ちで周囲の世界を感じることができることでしょう。

音のマインドフルネス

 

香りのマインドフルネス

自然の中に足を踏み入れるだけで、自然界が放つ様々な香りに包み込まれ、そこで呼吸をしているだけで癒され、深くととのうことができます。

やはり安全な場所で立ち止まり、数分程度、その場所で味わえる新鮮な空気、そして香りを満喫してみましょう。

あまり香りを意識できない場合は、木や枝、葉や花に近づいて、手でこすってみたり、「ごめんね」を伝えてから少しだけちぎって、目を閉じてその香りを感じてみたりすると、どんどん嗅覚が開かれていきます。

型にはまった呼吸法を実践するよりも、素敵な香りを嗅いでいるだけで最高の呼吸法となり、心、呼吸、身体、そして五感が開かれていくことでしょう。

※かぶれや毒性のないことを確認してから触れましょう。

 

触るマインドフルネス

自然の中を歩いていて、何か気になるものがあれば、安全を確認した上で積極的に触れてみましょう。

安心感を与えてくれる大木、可愛い生命力に満ちた苔、不思議な形をした石、清らかに流れていく水。

好きとか嫌いとかの判断を離れて、それらが持つ個性をめいっぱい優しい気持ちで感じてあげ、丁寧に味わってあげ、愛でてあげましょう。

澄み切った心で色々なものに触れていると、より一層それらが愛おしくなり、大切になり、その場所にいること自体が幸せに満ちたものになってくることでしょう。

※かぶれや毒性のないことを確認してから触れましょう。

触るマインドフルネス

 

歩くマインドフルネス

自然の中を歩いていると、ただそれだけで今その瞬間だけを感じる「マインドフルネス」の状態が深まっていきます。

そんな素敵な瞬間も、足の裏の感覚に繊細な意識を向けてみるだけで、また違う感覚を味わうことができるようになります。

凸凹の地面を踏み締めている感覚、地面の柔らかさや硬さ、脚の様々な筋肉が収縮弛緩を繰り返している感覚など、歩くことに付随するあらゆる感覚を、まっさらな心で感じてみるのです。

この感覚を自然の中で育むことで、都会を歩くときにもまっさらな気持ちで今この瞬間を感じ、ととのいの感覚を呼び起こすことができるようになります。

安全が確保できることを確認した上で、ぜひ歩くマインドフルネスの心地よさを味わってみてください。

 

自然の中で瞑想する

瞑想とは、今この瞬間をありのまま感じているマインドフルネスの状態を、数分間意識的に続けることです。

あれこれ考えることの多い日常から抜け出し、自然の中で豊かな時間を過ごしているだけで、そういった状態そのものが瞑想になりますが、その状態をさらに満喫するために、そして日常生活の中でもその感覚を呼び起こせるように、数分間でいいので瞑想を行っていきましょう。

安全な場所で座り、骨盤を起こして背筋を伸ばし、軽く目を閉じるか半眼になり、のんびりとした呼吸を行います。

特にどこに集中する必要もなく、ただ呼吸の心地よさを感じたり、音や香りに心を寄せたり、何をするわけでなく、ほんの少し先を急ぐのをやめて、その時間そのものを味わってみましょう。

あらゆるものが鎮静し、静寂がさらにそのクオリティを深め、ただそこに居ることそのものが、幸せに満ちたものになっていきます。

 

文責/監修:綿本彰(わたもとあきら)

日本ヨーガ瞑想協会会長。一般社団法人ワークフルネス理事。
森ヨガ講師、ネイチャーマインドフルネス講師
瞑想/睡眠系YouTuber。

世界各国でヨガ/瞑想/マインドフルネスを指導し、長きに渡り日本におけるヨガ/瞑想をリード。
様々な地域や施設に対応した瞑想プログラムの構築、瞑想的な観点からの施設コンサルティングなどを積極的に行っている。
50冊以上の著書は、累計100万部を超える。

綿本彰オフィシャルHP:https://watamoto.jp/

※当ページの情報を無許可で転載、転用されますと法律により罰せられます

---- 広告 ----





ページの終了