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笑い瞑想

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CONTENTS

[知識] 笑い瞑想とは
[知識] 笑いの「ととのい」効果
[知識] 笑いの身体論
[知識] 瞑想の究極の形
[実践] 01.笑い瞑想のウォームアップ
[実践] 02.笑いのトリガーを作る
[実践] 03.感情を解放する
[実践] 04.笑いを見守る
[実践] 05.笑い後の瞑想
[実践] 毎日の練習方法

▼あなたにお勧めのページ
笑いの効果/エビデンス
ラフターヨガ/笑いヨガについて
ジブリッシュとは

 

笑い瞑想とは

笑い瞑想とは、努力もきっかけもなく、ただ内側からこみ上げる笑いに委ねて笑い転げている状態、またはそこに導くメソッドのことで、劇的な「ととのい」を得ることができるスーパーメソッドです。

通常の私たちの笑いは、冗談や嬉しい出来事などのきっかけがあって笑ったり、努力を伴うつくり笑いだったりしますが、前者は、きっかけが無くなれば笑いも終わり、後者は終わった後にちょっと疲れたりすることがあります。

笑い瞑想では、何かしらのきっかけやつくり笑いからスタートしながらも、次第に内側から湧き起こる笑いを満喫したり、その感覚に委ねたりすることで、ただ笑い転げているという状態を作り出していきます。

もともとは、ラフターヨガ(笑いヨガ)のクライマックスとも言えるステージで、グループで行うことでより笑い瞑想に入りやすくなるのですが、一人でも笑い瞑想を練習することができるので、このページではその方法などについて見ていきたいと思います。

笑い瞑想とは

 

笑いの「ととのい」効果

笑いによる様々な効果については「ヨガとしてのラフターヨガ」で触れていますが、ここでは笑いがもたらす「ととのい」効果にフォーカスしてみたいと思います。

●頭脳を明晰にする
笑うことで脳内にドーパミンが分泌され、意欲が高まり、頭が冴え渡ることが分かっています。退屈な講義も、笑いで眠気が吹き飛ぶのはこのおかげです。

●緊張をリセットする
笑いは「危機を脱した時の解除反応」として知られているように、呼吸まわりの緊張をほぐしたり、溜め込んだストレスを発散したり、脳内ホルモンの分泌によって、心を深く鎮静させることができます。

●幸福感をもたらす
長時間の笑いや大笑いをすると、はじめにドーパミンが分泌された後、それを抑制する形で、幸福ホルモンであるセロトニンエンドルフィンが分泌されます。

このように、心の底から笑ったり、笑い続けたりすることで、脳が冴え渡りながらもリラックスし、幸せに満たされる、究極の「ととのい」が得られるのです。

※参考ページ「笑いの効果/エビデンス」
※参考ページ「ととのいの極意」

 

笑いの身体論

笑い瞑想をマスターするための第一歩は「身体から笑いをつくる」ことです。
その方向性を探るヒントとなる「笑いの身体論」を見ていくことにしましょう。

●「腹筋群」の収縮と弛緩
笑いの主役は腹部の深層にある筋肉で、心の底からの笑いによる収縮力は下手な筋トレよりもパワフルで、腹部を効果的に引き締めるといわれています。

●「骨盤底」の収縮と弛緩
笑いの際、腹筋と連動して骨盤底筋も収縮と弛緩を繰り返します。このことで腸の圧迫と弛緩が繰り返され、脳も刺激されて心身がリセットされていきます。

●「横隔膜」の緊張と弛緩
お腹の底からこみ上げる笑いや引き笑いの時に、横隔膜が強い緊張と弛緩を繰り返します。このことでストレスと関係が深い横隔膜がほぐれ、心の平安を導きます。

●「上半身」の緊張と弛緩
心からの笑いの場合、首や肩など上半身の筋肉も穏やかな収縮と弛緩を繰り返し、結果的に肩こりなどを解消して、深いリラックスへと導いてくれます。

●「表情筋」の収縮
笑いを含めて、感情の抑制が続いていると緊張してくる表情筋も、心からの笑いによって「笑い筋」が収縮し、明るく若々しい表情を取り戻してくれます。

こういった「笑いの身体反応」を身体から作り出していくことで、上半身が脱力して下半身が充実するという、自然な笑いが湧き起こる下地が作られていきます。

笑いの身体論

 

瞑想の究極の形

笑い瞑想の実践に入る前に、笑い瞑想がどういった境地を目指しているのか、今一度確認しておくことにしましょう。

ととのいエッセンス②でも触れているように、心と身体が深く「ととのう」ためには、あらゆる執着から解放されて「無防備に手放せている」ことが大切です。

無理に笑おうとか、心を無にしようとか、スポーツのシーンでいうと、ボールを打ち返そうとか、心を落ち着かせようとか、心が何かに囚われて不自然な状態になっていると、思い通りの結果を引き出すことができません。

逆にそういった「こだわり」が一切なく、不自然から脱して自然体に還って心身ともに「ととのい」、純粋にその瞬間を愉しんでいている状態が「瞑想」と呼ばれる状態です。

何かをしようとしなくても、自然に笑っていて、心が澄み切っていて、勝手に身体が動いてボールを打ち返していて、肩の力が抜けている状態。

そういったゾーンやフローと呼ばれている状態が、究極の瞑想状態なのです。

 

01. 笑い瞑想のウォームアップ

それではいよいよ、笑い瞑想の実践方法について見ていくことにしましょう。

笑い瞑想の第1ステップは「笑いの型」を練習して、笑いのウォームアップを行います。笑いの型は ラフターヨガ ではあまりフォーカスされない部分ですが、笑いの身体論に基づいて「笑い癖」を身体に叩き込んでいくことからスタートします。

●笑いの発声練習①
笑いの発声の基本は「は・ひ・ふ・へ・ほ」です。表情筋のストレッチを兼ねて、エクササイズとして笑いの発声練習をしていきます。

●笑いの発声練習②
笑いは本気度が増すほど、身体の低い部位から湧き起こります。最初は喉や胸からのつくり笑いを練習し、最後はお腹から笑いや引き笑いの発声練習をしていきます。

●笑いの身体調整
お腹の底から笑うために必要となる、腹筋の深い層の筋肉や骨盤底筋群を収縮/弛緩させながら、自然に笑いがこみ上げる身体作りを行います。

●感情別の笑い練習
滑稽、安堵、喜び、幸福など、様々な感情ごとに異なる笑いを練習し、それぞれの身体的な違いを確認しながら、笑い癖を身体に染み込ませていきます。

●笑いの補助動作
手足をバタバタさせたり、感情を解放させたりするような補助動作を行いながら、呼吸法を兼ねて笑いを身体的に後押しする練習をします。

笑いの型練習

 

02. 笑いのトリガーを作る

笑い瞑想とは、何のきっかけもなく笑いが内側からこみ上げる状態ですが、いきなりこの状態に至るのはなかなか難しいものです。

ですからまずは「何かしらのきっかけを自分で作って笑う」練習が有効になります。これが第2ステップ「笑いのトリガー(引き金)」です。

ラフターヨガ(笑いヨガ)では、笑いの引き金となる様々なエクササイズが考案されていて、つられ笑いや場の空気などの追い風も受けながら、つくり笑いを自然な笑いに変えていく工夫がなされています。

オンラインでも無料で受けられたりするので、ぜひ一度チャレンジして頂きたいですが、なかなか一歩を踏み出せない方は、最初はジョークに頼ったり、笑いの型を一つのきっかけとしながら、笑う練習を始めると良いでしょう。

※参考ページ「ラフタークラブを探す」

 

03. 感情を爆発させる

自分の心を、何のとらわれもなく「内側から湧き起こる、自然な笑いに委ねきった状態」へと導くには、今この瞬間に全集中せざるを得ない、ある種の極限状態に自分を追い込むことが効果的です。

豆腐メンタルな現代人にとっては、ととのいエッセンス①で触れたように、サウナの強烈な熱波シャキっとするような冷たさの反復と同様、過去や未来への固執を自動的に断ち切ってくれるプロセスが必要なのです。

笑い瞑想の第3ステップでは、無理にでも全力でお腹の底から笑ってみたり、笑いに限らず怒りや悲しみ、寂しさ、恥ずかしさなどを全身で表現したりして、感情を思い切り爆発させてみましょう。

この際「ジブリッシュ」という、意味のない言葉を口に出しながら、感情を吐き出すことが有効です。

何語でもない、その場で湧き起こったデタラメな言葉を感情に任せて発し、できれば大きくジェスチャーを加えながら感情を吐き出していくことで、深層に蓄積した感情が解放されて、一時的にでもとらわれのない心の状態へと心を導くことができます。

※参考ページ 「ジブリッシュとは

笑いの型練習

 

04. 笑いを見守る

十分に感情を爆発させながら、心に抑制をかける要素を発散させておけば、ついに第4ステップである「自然な笑い瞑想」が起きるようになります。

最初は軽くつくり笑いしてもいいですが、無理に笑いを継続させようとせず、自分の笑い声や笑いの衝動にフォーカスしていると、そのうち自然な笑いがこみ上げてくるので、笑ったり、笑いが止んだりする様子を10分ほど度見守っておきましょう。

十分に笑いの型を練習しておけば、勝手に笑いがこみ上げますし、一時的にひいたとしても無理に笑おうとせず、感情が湧き起こるがままにしておけば大丈夫です。

通常の瞑想とは違い、「内側から湧き起こる衝動を見守る練習」は、それそのものが心を解放する力を持っていますし、ゾーンやフローなど、何かしらのアクションが内側から湧き起こってくる際に、その流れを抑制せず、ただ見守っておく練習にも繋がります。

何をやっても笑いがこみ上げてこなかったとしても、その状態を見守っていれば通常の瞑想となって心が安らぎ、どこの流れとしても終了後は深いととのいを実感することができることでしょう。

 

05. 笑い後の瞑想

感情を爆発させた後、または笑い瞑想を行った後は、笑い瞑想の第5ステップ、しばらくそのまま内側で起きる変化を味わっておきましょう。

サウナでいいえば3周目の休憩の時のような、深い「ととのい」が訪れる瞬間です。

横になったままでも、坐って背筋を伸ばしてもいいので、瞑想を深めようだとか、ととのえようだとかは一切なしで、ただその瞬間ごとに起きる変化を、無防備に味わっておきます。

好きなだけこの時間を味わい、気が向いたらゆっくりとのびをして動き始め、日常に戻っていきましょう。

笑いの後の瞑想

 

毎日の練習方法

笑いやラフターヨガの研究から、1日10~15分程度の笑いによって、免疫力があがったり、心理的な不調から回復したり、健康が促進したりすることが分かっています。

最も効果的なのは、内側からこみ上げる笑いに委ねる笑い瞑想ですが、いきなりは難しいので、最初は第一ステップから1日10~15分程度、笑いの練習をしていくことをお勧めします。

笑いには、効果があっても副作用なし。

ぜひ1ステップずつ、丁寧に笑いの練習を積み重ねていきましょう。

 

文責/監修:綿本彰 / 大久保信克

◇綿本彰(わたもとあきら)

日本ヨーガ瞑想協会会長。一般社団法人ワークフルネス理事。
Laughter Yoga International認定、ラフターヨガ講師。
マインドフルネス瞑想指導者トレーナー、ヨガニドラ指導者トレーナー。
瞑想/睡眠系YouTuber。

世界各国でヨガ/瞑想/マインドフルネスを指導し、長きに渡り日本におけるヨガ/瞑想をリード。
様々な地域や施設に対応した瞑想プログラムの構築、瞑想的な観点からの施設コンサルティングなどを積極的に行っている。
50冊以上の著書は、累計100万部を超える。

綿本彰オフィシャルページ

◇大久保信克(おおくぼのぶかつ)

株式会社 笑い総研 代表取締役。一般社団法人Gibberish-Lab.共同代表理事。
Laughter Yoga International認定 ラフターヨガマスタートレーナー。

18歳の時に、「世の中をよくする鍵は笑いだ」と直感し、笑いの研究を開始。人々の可能性を豊かに輝かせるきっかけとして、笑いを追求し続ける。意味のない言葉を口に出す「ジブリッシュ」の第一人者としても活躍。TEDx登壇「一瞬で雑念を消し去る方法」。第11回 全国講師オーディション最優秀グランプリ受賞。現在は、企業での講演やメディアでの情報発信など、精力的に活躍している。

笑い総研ホームページ
ジブリッシュ・ラボ ホームページ

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